Shoei’s Blog

郡山市で30坪台の間取りの注文住宅の相場は3000万円?

家づくりのポイント

この記事で紹介するお家

この記事を執筆するにあたり、使用したお家の間取り一覧です。

一般的な30坪台のお家

間取りを優先したお家

仕様を優先したお家

住宅設備を優先したお家

弊社で建てた場合のお家

・・・

「郡山市で30坪台の注文住宅を建てたいけれど、相場は3000万円くらいなのだろうか」とお考えの方は多いのではないでしょうか。

しかし、この問いに一言で答えることは、実はとても難しいのです。

なぜなら、「3000万円」という金額が何を指しているのかによって、建てられる家の大きさや内容は大きく変わってくるからです。

本体価格のみで3000万円(税込)であれば十分可能

まず大前提として、注文住宅にかかる費用は「本体価格」だけではありません。一般的に、家づくりには次の5つの費用がかかります。

  • 本体価格
  • 土地代
  • 外構費用
  • 会社諸費用
  • その他諸費用

つまり、「30坪台で3000万円」という相場をよく見聞きしますが、これは本体価格のみで3000万円という意味であれば実現可能な金額です。

それぞれの費用について、もう少し詳しく見ていきましょう。

本体価格について

本体価格とは、建物そのものを建てるためにかかる費用のことです。

基礎工事、構造躯体、屋根、外壁、内装、キッチンやお風呂などの住宅設備一式の工事費が含まれます。

ハウスメーカーや工務店のカタログ・チラシなどに掲載されている「坪単価」や「価格例」は、多くの場合この本体価格のみを指していますので、後述する土地代や諸費用は別途必要になる点に注意が必要です。

土地代について

土地代は、家を建てるための土地そのものの購入費用です。すでに土地をお持ちの方であれば不要ですが、これから土地を探す方にとっては、家づくり全体の予算に大きく影響する要素になります。

ここで気になるのが、「30坪の家を建てるには、どれくらいの大きさの土地が必要なのか」という点です。これは「建蔽率(けんぺいりつ)」と「容積率」という2つの指標から考えることができます。

  • 建蔽率:敷地面積に対して、建物を建てられる面積(建築面積)の割合
  • 容積率:敷地面積に対して、建物の延床面積の割合

ここでは、建蔽率60%・容積率200%の地域で、延床面積30坪の家を建てる場合を例に、「平屋」と「2階建て」それぞれで最低限必要な土地面積を計算してみましょう。

平屋の場合

建蔽率の計算

30坪÷60%=50坪

※建蔽率をクリアするには土地面積は、最低50坪必要

容積率の計算

30坪÷200%=15坪

※容積率をクリアするには土地面積は、最低15坪必要

となり、建蔽率、容積率、両方をクリアするには、最低50坪必要だという事が分かります。

2階建ての場合

2階建てであれば、延床面積30坪を1階・2階で分け合うことになります。各階の面積を均等に分けると、1階の建築面積は15坪です。

建蔽率、容積率、それぞれを計算すると、以下のようになります。

建蔽率の計算

15坪÷60%=25坪

※建蔽率をクリアするには土地面積は、最低25坪必要

容積率の計算

30坪÷200%=15坪

※容積率をクリアするには土地面積は、最低15坪必要

となり、建蔽率、容積率、両方をクリアするには、最低25坪必要だという事が分かります。

このように、同じ30坪の家であっても、平屋にするか2階建てにするかで、必要な土地の広さはおよそ倍ほど変わってきます。

なお、上記はあくまで建蔽率・容積率のみから逆算した最低限の目安であり、実際には道路の幅や隣地との関係、駐車スペースの確保、建物の形状なども絡んでくるため、土地探しの段階で建蔽率・容積率の数値とあわせて、現地の条件もあわせて確認しておくことが大切です。

外構費用について

外構費用とは、建物本体以外の屋外部分にかかる費用です。

具体的には、駐車場(カーポートやコンクリート敷き)、塀やフェンス、玄関までのアプローチ、お庭の整備などが含まれます。

外構の内容によって金額は大きく変わりますが、一般的には本体価格の10%前後を目安にしておくとよいでしょう。

会社諸費用

会社諸費用とは、ハウスメーカーや工務店に支払う、本体工事以外の費用のことです。

設計料、確認申請の手数料、現場管理費、地盤調査費などが該当します。

会社によって項目や金額の設定方法が異なるため、見積りを取る際にはどこまでが「本体価格」で、どこからが「会社諸費用」なのかを必ず確認するようにしましょう。

その他諸費用

その他諸費用には、火災保険料、ローン保証料、建物登記料、融資手数料などが含まれます。

これらは建物そのものとは直接関係しませんが、新生活を始めるうえで必ず発生する費用ですので、忘れずに予算に組み込んでおく必要があります。

土地条件によって発生する費用に注意

土地によっては、思いがけない追加費用が発生することがあります。家づくりの予算を考える際は、次のような土地条件にも注意しておきましょう。

  • 地盤改良:地盤調査の結果、軟弱地盤と判定された場合、地盤改良工事が必要になることがあります。
  • 土留め(擁壁)の設置:高低差のある土地や崖に近い土地では、土留めや擁壁の設置が必要になる場合があります。
  • 耐火性能:防火地域・準防火地域に指定されている土地では、耐火性能の高い建材や設計が求められ、コストが上がる傾向があります。
  • 寒冷地仕様:郡山市のような寒冷地では、断熱性能の強化や水道凍結防止対策など、寒冷地仕様の追加費用がかかることがあります。
  • 上下水道の引込費用:上水道・下水道が敷地内まで整備されていない場合、引込工事の費用が別途必要になります。
  • 各種申請費用:分筆・合筆、測量費など、土地の状況によって必要となる手続きの費用です。

これらの費用は土地によって発生する・発生しないが分かれるため、土地探しの段階で事前に確認しておくことが、後々の予算のズレを防ぐポイントになります。

家族4人(夫婦+子ども2人)を想定すると、一般的なのは2階建てで3LDK、サニタリー(洗面・脱衣スペース)を備え、1階・2階それぞれにトイレを設けた間取りです。

一般的な仕様(使用される建材)について

本体価格3000万円台の住宅でよく採用される仕様は、おおむね次のとおりです。

項目仕様
基礎べた基礎
外壁材サイディング
屋根材ガルバリウム鋼板
サッシペアガラス、片面樹脂サッシ
断熱材ウレタンフォーム
床材カラーフロア
壁・天井クロス仕上げ
建具既製フラッシュ戸

いずれも住宅業界では広く使われている標準的な仕様で、コストと性能のバランスが取れた選択といえます。

一般的な住宅設備について

住宅設備についても、一般的なグレードのものが採用されることが多く、給湯器はエコキュート、暖房器具はLDKと各部屋にエアコンを設置するケースが標準的です。

トイレはタンク式の手洗い付きが選ばれることが多く、キッチンやユニットバス、洗面台についても、各メーカーの標準クラスの製品が採用される傾向にあります。

30坪台本体価格3000万円(税込)の家をいくつか紹介

本体価格3000万円(税込)という同じ予算でも、「間取り」「仕様」「住宅設備」のどこに重点を置くかによって、できあがる家の住み心地は大きく変わります。ここでは3つのパターンをご紹介します。

間取りを重視した注文住宅

広さを最優先したプランで、39坪程度のゆとりある間取りを実現できます。一方で、その分のコストを抑えるため、仕様や住宅設備は控えめになる傾向があります。

特徴1:既製品の建具を使用。量産品ならではの、現代的でシンプルな空間になります。

建具(ドア、戸)は家の中に沢山あります。その為、建具を既製品にするか造作にするかで、室内の雰囲気は大きく変わります。

特徴2:断熱材はグラスウールを採用。暖房を消すと比較的早く室温が下がりやすい特徴があります。

断熱材は、壁の中、屋根、床、などに配置されます。

グラスウールは、断熱材の中でも断熱性能が低い部類に該当します。

特徴3:窓のサッシはアルミで、窓際で冷気を感じやすくなります。

家は壁、屋根、床、窓で覆われていますが、窓は、他と比較して10倍以上、熱を逃がすと言われています。ですので、断熱を考える上で最も効果があるのが窓の断熱です。

特徴4:エアコンはLDKと主寝室のみ。子ども部屋には扇風機やファンヒーターでの対応が必要になることがあります。

特徴5:給湯設備にヒートポンプ機能が付いていないため、光熱費はやや割高になる傾向があります。

広さを重視する家族には魅力的な選択ですが、断熱・気密性能や住宅設備とのバランスは事前に理解しておく必要があります。

仕様を重視した注文住宅

33坪と、やや窮屈さを感じる間取りになりますが、建材の質を高めた選択です。

特徴1:造作建具を使用。建具自体は目立ちませんが、木造住宅らしい落ち着いた雰囲気が生まれます。

特徴2:窓は樹脂サッシを採用し、窓際でも冷たさを感じにくくなります。

特徴3:硬質ウレタンフォームを吹き付けた断熱で、部屋が温まる速度はゆっくりですが、暖房を消した後の温度低下も緩やかで、室温変化が穏やかです。

特徴4:エアコンはLDKと主寝室のみですが、断熱性能の高さによって2台で家全体をカバーできます。

特徴5:給湯設備にヒートポンプ機能が付いていないため、光熱費はやや割高になる傾向があります。

間取りの広さよりも、住まいの快適性や質感を重視したい方に向いている選択です。

住宅設備を優先した注文住宅

こちらも33坪とやや窮屈な間取りですが、住宅設備に重点を置いたプランです。

特徴1:既製品の建具を使用し、シンプルで現代的な空間になります。

特徴2:断熱材はグラスウール、窓サッシはアルミで、暖房を消すと室温が下がりやすく、窓際も冷えやすい傾向があります。

特徴3:暖房器具に全館床暖房を採用し、常時ONで家全体が暖かく過ごせます。

特徴4:常時暖房による電気代の増加は、屋根のソーラーパネルと蓄電池によって24時間のエネルギー自給自足を実現することでカバー。冬場は買電が発生するものの、夏場は売電できるため、通年でみるとプラスマイナスゼロに近づきます。

特徴5:トイレはタンクレストイレを採用。

特徴6:洗面・キッチンも最高グレードの製品を採用しています。

設備面の満足度を重視する方や、日々の住み心地・利便性を優先したい方に向いている選択といえるでしょう。

昭栄創建の場合

それでは、弊社で30坪台本体価格3000万円台(税込)の注文住宅を建てた場合、どのような家になるのでしょうか。一般的な住宅と比較しながら、「間取り」「仕様」「住宅設備」の3つの観点から見ていきましょう。

間取りについて

まず前提として知っておいていただきたいのが、坪数の計算方法はハウスメーカーによって異なるという点です。

例えば、屋根のかかった外部空間(軒下やポーチなど)を坪数に含めて計算するハウスメーカーもありますし、吹き抜け部分を0.5掛けで坪数に算入するケースもあります。

弊社の場合は、外壁で囲まれた床面積をそのまま坪数として計算しています。

つまり、見せかけの坪数を大きくするような計算方法を採らず、実際に生活空間として使える面積を基準にしているということです。

弊社の間取りには、次のような特徴があります。

特徴1:構造面…外壁の入隅・出隅には極力3尺の壁を設け、2階の出隅・入隅の柱には必ず通し柱を採用しており、構造的な強さ優先した設計となっています。

特徴2:平面計画…玄関ホールと他の空間を建具でしっかりと区切ることで、玄関土間から入ってくる冷たい外気を玄関周りに留め、リビングなど居住空間への影響を抑える計画がされています。また、弊社では、トイレや脱衣所を少し広めにとります。歳を重ねると、杖や歩行器、車椅子が必要になったり、介助が必要になったりすることがあります。そのとき、空間に余裕がないと、本人が動くのも、介助する人が一緒に入って手を貸すのも難しくなってしまいます。

仕様について

弊社は、一般的な住宅で多く採用される「カラーフロア」「既製フラッシュ戸」「クロス壁」、そして構造体(柱や梁)を隠す意匠に対して、無垢の床材、造作建具、漆喰仕上げを基本とし、柱や梁といった構造体をあえて見せる意匠を採用しています。

無垢床材や漆喰は、経年変化を楽しめる素材であり、調湿性にも優れているという特徴があります。また、構造体を見せる意匠は、木の質感や家の骨格そのものを感じられる、木造住宅ならではの空間づくりにつながります。

さらに弊社では、「PAC(パッシブエアサイクル)」と呼ばれる、自然の力を利用した空調の考え方を採用しています。これは、家全体の温熱環境を整えることで、少ない台数の空調機器でも快適な室温を保てるようにする仕組みです。

住宅設備について

住宅設備に関しても、PACの効果が大きく表れます。LDKと主寝室にエアコンがあれば、夏場・冬場ともに家全体で不快さを感じにくいというのが特徴です。これは、断熱・気密性能の高さによって、少ない設備でも家全体の温度を安定させられるためです。

その他の住宅設備(キッチン、ユニットバス、洗面台、給湯器など)については、一般的な住宅と同等のグレードとなっています。つまり、弊社では設備のグレードよりも、構造・仕様・断熱性能といった「家の基本性能」に投資することで、暮らしの質を高めるという考え方で家づくりを行っています。

まとめ

ここまで見てきたように、「注文住宅の相場」と一言で言っても、その金額に本体価格・土地代・外構費用・会社諸費用・その他諸費用のどこまでが含まれているのかは、会社や物件ごとに異なります。そのため、「30坪台で3000万円」という相場を見聞きしたときも、それが何を指しているのかを必ず確認することが大切です。

また、坪数の計算方法も各社で異なるため、公開されている価格や坪数の情報をそのまま鵜呑みにするのは注意が必要です。同じ「30坪」という表記でも、実際に使える生活空間の広さが違う場合があります。

注文住宅の価格は、主に「坪数」「仕様」「住宅設備」という3つの要素によって決まります。坪数の大きさだけに注目するのではなく、仕様や住宅設備についても理解し、そこでどのような暮らしができるのかを具体的に想像することが重要です。

そして、ご家族にとって譲れない条件は何か、3つの要素それぞれについて確認しながら、ご自身の家づくりの優先順位を整理していくことをおすすめします。

30坪でも収納計画を工夫すれば、4人家族でも十分暮らしやすい家にできます。ただし、各部屋に細かく収納を分散させるよりも、パントリー・ファミリークローゼット・階段下収納などをまとめて計画する方が、限られた面積を有効に使いやすくなります。

可能ですが、1部屋あたりの広さや収納量はコンパクトになります。
30坪台で4LDKにする場合は、LDKを広く取りすぎない、廊下を短くする、和室を小さめにするなど、面積配分の工夫が必要です。

間取りが決まった後、設備や内装を選ぶ段階で予算オーバーしやすくなります。キッチン、浴室、床材、外壁、照明、カーテンなどは、少しずつグレードを上げるだけでも総額が大きく変わるため、最初に優先順位を決めておくことが大切です。

収納が少ない間取り、廊下が長い間取り、水回りが分散している間取りは後悔につながりやすいです。
30坪台では使える面積に限りがあるため、生活動線を短くし、収納や水回りを効率よくまとめることが重要です。

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